- 2025-10-04 (土) 6:00
- お役立ちコラム
秋風が吹き始めると、何となく身体が冷えてくるのを感じます。
そんな時、温かいお茶を飲むとホッと心が落ち着き、身体も温まります。
今回は、温かいお茶を飲むことで得られる様々な効果について、具体的なメカニズムや種類、摂取量といった実践的な情報を交えながら解説します。
温かいお茶で風邪予防
温かいお茶で喉の粘膜を潤しウイルスから守る
乾燥した空気や冷たい空気によって乾燥しやすくなった喉の粘膜は、ウイルスが侵入しやすい状態になります。温かいお茶を飲むことで喉の粘膜を潤し、ウイルスが侵入しにくくする効果が期待できます。
さらに、蒸気を含んだ温かいお茶は、喉の乾燥を防ぎ、粘膜の保護に役立ちます。
また、お茶に含まれる成分の中には、抗菌作用を持つものもあり、ウイルスに対する抵抗力を高める効果も期待できるといえます。
この粘膜の保護によって、風邪の予防に繋がるのです。
カテキンを含むお茶が免疫力を高める
緑茶などに多く含まれるカテキンには、抗酸化作用や免疫力を高める効果があるとされています。カテキンは体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃する免疫細胞の働きを活性化させ、感染症の予防に貢献すると言われています。
例えば、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症のリスクを低減する効果も期待できます。
そのため、風邪を予防したい場合は、カテキンを多く含む緑茶などを積極的に摂取することが有効な手段となり得るのです。
ハーブティーで体を温め発汗を促す
ハーブティーの中には、体を温め発汗を促す作用を持つものがあります。例えば、ジンジャーやレモングラスなどのハーブティーは、血行を促進し、身体の芯から温める効果が期待できます。
また、発汗作用によって体内の老廃物を排出する効果も期待できます。
そして、風邪の予防だけでなく、健康維持にも繋がると言えます。
さらに、ハーブティーの種類によって効果は異なるため、自身の体調や好みに合わせて選ぶことが大切です。

お茶を飲むとリラックスできるのはなぜ?
テアニンがお茶の香りと共にリラックス効果を高める
お茶に含まれるアミノ酸の一種であるテアニンは、脳の活動を穏やかにし、リラックス効果を高める作用があります。お茶を飲む際に感じる香りも、リラックス効果を高める一因となります。
テアニンの穏やかな作用と、お茶の香りの相乗効果によって、心身のリラックスが促進されるのです。
一方、就寝前にカフェインレスのお茶を飲むことで、安眠効果も期待できます。
これは、カフェインが睡眠を阻害する作用を持つためです。
温かいお茶が副交感神経を優位にし心身を落ち着かせる
温かいお茶を飲むことで、副交感神経が優位になり、心身がリラックスした状態になります。副交感神経は、リラックスや休息を司る神経系です。
その働きが活性化されると、心拍数が落ち着き、血圧が低下し、精神的なストレスも軽減されます。
また、温かいお茶を飲むことで、身体が温まり、血行が促進されることもリラックス効果に繋がります。
そのため、緊張やストレスを抱えている時、温かいお茶を飲むことで心身を落ち着かせることが可能なのです。

お茶の種類によって期待できる効果は違う?
緑茶はカテキン豊富で抗酸化作用に期待
緑茶には、他の茶葉に比べて多くのカテキンが含まれています。カテキンは強力な抗酸化作用を持つことで知られており、体内の活性酸素を除去し、老化や生活習慣病の予防に役立つと考えられています。
また、緑茶にはカフェインも含まれているため、眠気覚ましや集中力向上にも効果が期待できます。
しかし、カフェインの過剰摂取には注意が必要です。
カフェインの過剰摂取は、不眠や動悸などを引き起こす可能性があります。
紅茶は体を温め冷え性改善に効果的
紅茶は、発酵工程を経ているため、緑茶に比べてカフェイン含有量が少なく、体を温める作用が強いといえます。冷えやすい体質の方や、生理痛で身体が冷える方などは、紅茶を飲むことで身体の芯から温まり、冷え性の改善に繋がる可能性があります。
紅茶に含まれるタンニンには、殺菌作用や抗酸化作用もあると言われています。
さらに、紅茶には様々な種類があり、それぞれ異なる風味や香りを楽しむことができます。
ハーブティーは種類によって様々な効果が期待できる
ハーブティーは、様々なハーブをブレンドして作られるため、種類によって期待できる効果が大きく異なります。例えば、カモミールはリラックス効果、ペパーミントは消化促進効果、ローズヒップはビタミンC補給といったように、それぞれのハーブの特性を活かした効果が期待できるのです。
また、ハーブティーはノンカフェインであるため、就寝前にも安心して飲むことができます。
そのため、自身の体調や悩みに合わせて、適切なハーブティーを選ぶことが重要になります。
1日にどれくらいお茶を飲むと効果的?
1日5杯程度のお茶で健康効果が期待できる
お茶の健康効果を得るためには、1日に5杯程度を目安に飲むことが推奨されています。ただし、これはあくまで目安であり、個々の体質や健康状態によって適切な量は異なります。
お茶には利尿作用もあるため、飲み過ぎると脱水症状を引き起こす可能性も懸念されます。
お茶を飲み過ぎると、カフェインの過剰摂取による不眠や胃腸への負担などのリスクもあるため、自身の状態をよく観察しながら適量を摂取することが大切です。
就寝前はカフェインレスのお茶を選ぶ
カフェインには覚醒作用があるため、就寝前にカフェインを含むお茶を飲むと、睡眠の質が低下する可能性があります。就寝前には、カフェインレスのハーブティーなどを飲むようにしましょう。
カフェインレスのお茶でも、温かい飲み物としてリラックス効果を得ることができ、安眠を促す効果が期待できます。
一方で、カフェインを含むお茶を日中に摂取することで、仕事や勉強の効率を高める効果も期待できます。
お茶の濃さや温度にも注意が必要
お茶を飲む際には、濃さや温度にも注意が必要です。濃いお茶を大量に飲むと、カフェインの摂取量が増え、不眠や胃腸への負担につながることがあります。
また、熱すぎるお茶を飲むと、口腔内の粘膜を傷つける可能性もあるため、適度な濃さ、温度で飲むようにしましょう。
お茶の温度は、少しぬるいくらいが、体に優しく吸収も良いとされています。
まとめ
お茶は、古くから人々の生活に深く根付いている飲み物です。その手軽さや、様々な健康効果から、現代社会においても重要な役割を担っています。
この記事で紹介した内容を参考に、健康的な生活の中に、温かいお茶を取り入れてみてはいかがでしょうか。