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お茶の香りを決める成分の仕組みとは?緑茶玉露焙じ茶の違いも解説



一口に「お茶」といっても、その香りには豊かな個性があります。
新緑のような爽やかさ、花のような甘さ、あるいは香ばしさ。
これらの多様な香りは、どのようにして生まれるのでしょうか。
お茶の葉が持つ繊細な成分が、製造過程での変化や茶葉に宿る酵素の働きによって、私たちを魅了する複雑な芳香へと姿を変えていきます。
今回は、そんなお茶の香りを決定づける秘密に迫り、その奥深い世界を探求していきましょう。

お茶の香りが決まる仕組み

 

製造工程で香りの成分が変わる

 

お茶の香りは、その製造過程における加工方法によって大きく変化します。
例えば、緑茶は摘んだ生葉をすぐに蒸して酵素の働きを止めることで製造されます。
一方、ウーロン茶や紅茶は、萎凋(いちょう)と呼ばれる工程で、葉をしおれさせながら発酵を進めます。
この発酵の度合いや、蒸したり焙じたりといった熱処理の有無が、お茶の香りの種類や強さに決定的な影響を与えているのです。
緑茶が比較的穏やかで繊細な香りを持つのは、この製造工程の違いによるものです。

 

酵素の働きが香りを生み出す

 

お茶の葉には、香りの元となる成分を変化させる酵素が数多く含まれています。
これらの酵素は、葉の中に含まれる様々な物質と結びついており、その結合を切り離すことで、特徴的な香りが生まれます。
ウーロン茶や紅茶が製造される際の萎凋工程では、この酵素が一気に活発に働き、多様な香りの成分を生成・蓄積させていきます。
対して緑茶では、蒸すことによって酵素の働きを早期に止めるため、香りの生成量は抑えられますが、その反面、茶葉本来が持つ繊細でフレッシュな香りが活かされることになるのです。


お茶の香りを構成する成分

 

緑茶の代表的な香り成分

 

緑茶には、実に300種類以上もの香り成分が含まれているといわれています。
その中でも代表的なものとしては、新茶のような爽やかな「青葉アルコール」、華やかな花の香りを思わせる「リナロール」や「ゲラニオール」、甘く優しい香りの「ベンジルアルコール」、そして甘く重厚な印象を与える「シスージャスモン」や「メチルジャスモネート」、「ヨノン類」などが挙げられます。
これらの成分が複雑に組み合わさることで、緑茶ならではの豊かな香りが生まれています。

 

玉露や焙じ茶の香りの違い

 

玉露や抹茶のように、茶葉を日光から遮って栽培したお茶には、「覆い香(おおいか)」と呼ばれる独特の香りが生まれます。
これは「ジメチルスルフィド」という成分に由来し、青海苔のような風味を感じさせることもあります。
一方、茶葉を焙煎して作られる焙じ茶の香ばしい香りは、焙じる過程で新たに生成される「ピラジン類」や「フラン類」といった成分が主となっています。
このように、お茶の種類によって、香りを構成する主要な成分や、その香りが生まれるメカニズムは異なっているのです。


まとめ

お茶の豊かな香りは、茶葉に含まれる多様な成分と、製造工程における酵素の働きによって生み出されています。
緑茶の繊細な香りは蒸す工程で、玉露の覆い香は日光を遮ることで、焙じ茶の香ばしさは焙じることで、それぞれ特徴的な香りが形成されます。
今回ご紹介した香りの仕組みや成分を知ることで、一杯のお茶が持つ奥深い世界がより一層楽しめるようになるでしょう。
ぜひ、ご自身のお好みの香りのお茶をゆっくりと味わってみてください。

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