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2026-02

茶葉の蒸し時間による味の違いとは?浅むし深むしでどう変わる?



お茶の風味は、茶葉の種類だけでなく、その製造過程における「蒸し時間」によっても大きく変わることをご存知でしょうか。
同じ茶葉から作られたものでも、短時間で蒸されるか、長時間じっくりと蒸されるかで、見た目や味わいに驚くほどの違いが生まれます。
どのような製法で、どのような味わいの違いが生まれるのか、その秘密に迫ってみましょう。

茶葉の蒸し時間による違い

 

浅むし茶と深むし茶の定義

 

日本茶の製造工程において、茶葉を蒸す時間は、そのお茶の個性や風味を決定づける重要な要素です。
一般的に、蒸し時間の長さに応じて「浅むし茶」と「深むし茶」に大別されます。
「浅むし茶」は、茶葉を短時間で蒸す、いわゆる一般的な煎茶の製法で作られたお茶です。
一方、「深むし茶」は、浅むし茶よりも二倍以上の長い時間をかけて茶葉を蒸す製法で作られます。
この長い蒸しの工程により、茶葉の持つ旨みや滋養成分をより引き出すことを目的としています。
深むし茶は、静岡県の茶産地で、茶葉の渋みを抑え、よりまろやかな味わいを引き出すために考案されたと言われています。

 

蒸し時間と茶葉の形状

 

蒸し時間の違いは、茶葉の形状にもはっきりと現れます。
浅むし茶の茶葉は、比較的葉や茎の形がそのまま残っており、針のような形状を保っています。
そのため、見た目にも茶葉の形状を識別しやすいのが特徴です。
対照的に、深むし茶は、長い時間をかけて蒸される過程で茶葉が壊れやすく、細かく砕けて粉状に近い状態になることが多いのが特徴です。
そのため、深むし茶は、細かい粒子が混ざったような外観となる傾向があります。

 

蒸し時間と水色の関係

 

茶葉を蒸す時間の違いは、淹れたお茶の水色(すいろ:液体の色)にも影響を与えます。
浅むし茶は、鮮やかな黄金色や黄緑色をしており、透明感のある澄んだ水色が楽しめます。
お茶を淹れてしばらく時間が経つと、湯呑みの底に茶葉の成分が沈殿して「澱(おり)」が見えることもあります。
一方、深むし茶は、はじめから濃い深緑色をしており、湯呑みの底がほとんど見えないほど濃厚な水色が特徴です。
時間が経過しても、表面は比較的澄んだ状態を保つ傾向があります。


蒸し時間で変わる茶葉の味

 

浅むし茶のすっきりした味

 

浅むし茶は、その製法ゆえに、甘み、渋み、苦みのバランスが取れた、すっきりとした味わいが特徴です。
茶葉本来の爽やかな香りが立ちやすく、キレのある味わいが楽しめます。
お茶を口にしたときの軽快な風味が、多くの人に親しまれています。

 

深むし茶のまろやかで旨みが深い味

 

深むし茶は、長い蒸し時間によって、茶葉の渋みが抑えられ、甘みと旨みが豊かに引き出されています。
口に含むと、まろやかでコクのある味わいが広がり、深い余韻を楽しむことができます。
これは、茶葉に含まれるペクチンなどの成分が湯に溶け出しやすくなることなどが関係していると言われています。

 

渋みやコクと味の関係

 

お茶の味わいを構成する要素として、渋み、甘み、コクなどが挙げられます。
浅むし茶は、比較的渋みが感じられ、それが爽やかさにも繋がっています。
一方、深むし茶は、長い蒸し時間によって渋みが和らげられ、より穏やかな味わいとなります。
この渋みの抑制と、旨み成分の引き出しが、深むし茶特有のまろやかさやコク深さ、そして甘みといった味の印象を生み出しているのです。


まとめ

茶葉の蒸し時間の違いは、単に製法の違いにとどまらず、茶葉の形状や水色、そして何よりも味わいに多様性をもたらします。
短時間で蒸される浅むし茶は、すっきりとした爽やかな風味を特徴とし、一方、長時間蒸される深むし茶は、まろやかで旨みが深く、コクのある味わいを提供します。
どちらのお茶が優れているということではなく、それぞれの個性は、その日の気分や合わせる食事によって、様々に楽しむことができます。
ぜひ、あなたのお好みの味を見つけてみてください。

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